座談会

くもん出版という企業を選んだ背景から、働くうえでのやりがいや喜びは何か。また、働き方改革が進む昨今、仕事とプライベートの両立はどのように図っているのか――。企画開発部の各セクションで、キャリアを積みながら活躍し続ける4人の社員に、リアルなくもん出版について、語ってもらいました。

それぞれの“好き”を
“カタチ”にできる場を求めて


入社の動機について

A:私は、就活中に児童書や絵本を出している出版社を探していて、そのなかで子ども向けの絵本や教材がつくれるというところに惹かれて、くもん出版に応募しました。その後の面接や入社関連のやり取りでも社員の方々が親切に対応してくれて、その雰囲気や人柄の良さが決め手になりました。

B:僕は、前職で教育系出版社の営業をしていたのですが、教育系といっても仕事で子どもと関わることはなく、イメージしていたのと違ったので転職を決意しました。もともと、子どもが好きで教育に携わりたかったというのもあって、楽しく学べる商品をつくっているくもん出版に入れば、教育に関する多くの経験が得られると思って入社しました。

C:私は、小さい頃から自分で考えたものを絵にかいたり、つくったりすることが好きだったこともあって、就活中もそういった好きなことを実現できる仕事を中心に探していました。特に玩具づくりに絞っていたわけではないのですが、ただ考えたものをカタチにするのではなく、ちゃんと相手に喜んでもらえるものをつくれる会社が良くて。くもん出版ならそれが叶えられると思って応募しました。

D:先輩たちの培ってきた経験やありがたい話に比べたら、僕の話をするなんて恐縮ですが…

一同:いやいや、まだ序盤だし入社の動機を話しただけですよ~笑

D:(笑)僕は、本がつくりたくて就活中に出版社を探してはその都度受けていました。でもなかなか決まらなくて、そろそろマズイという時期にちょうど応募をスタートした企業が、「くもん出版」だったんです(笑)。昔から本に関わる仕事がしたかったので、それが叶えられることが、なによりもうれしかったですね。

誰のためのモノ・コトづくりかを
見失わずに追求し続ける組織


仕事のやりがいと組織風土について

A:みなさん、好きなことを仕事にしたいという動機は共通点ですね。私は、1年間だけ経営企画部で販促の仕事を経験しましたけど、ほぼずっと編集部(現、企画開発部)で絵本と幼児教材を担当してきました。今ではチームリーダーというポジションに就いて、チームで成果を出していくこと、メンバーと協力して新しい提案をしていくことに面白さを感じられています。みなさんは実際の仕事に就いて、どう感じていますか?

D:僕はAさんのもとで、絵本や児童書を担当していますが、仕事を通じて、入社前よりも児童書に興味をもつようになりました。自分なりに勉強したり、作家の方々からいろいろなことを教わったり、経験を積むたびにこの仕事の面白さに気付いていくイメージです。今は絵本や児童書をつくるという仕事に、プライドをもっています。

A:Dさんは、作家さんが集まる合評会や講演会にも足繁く通っていましたよね。その姿勢が評価されて今ではたくさんの作家さんといい関係を築いているので、すごいと思います。

B:確かに、この仕事は周囲との関係づくりがとても大事ですよね。今は海外向けの学習ドリルを編集していますが、アメリカにある「くもん出版ノースアメリカ」の現地スタッフとのコミュニケーションがとても重要になります。北米などで見られる教育課題やその解決策を同じ目線に立って考えなければいけないので、意思疎通ができていないとなかなか難しい。ただ、ものづくりに対する熱意は同じだから、お互いに尊重し合いながら企画立案や編集製作を進めていくことにやりがいを感じます。

A:海外部署はコミュニケーション能力が特に求められますよね。感覚のちがいがあっても粘り強く話し合える人格者が多い気がします。
同じ企画開発部の中で、国内向けの児童書やドリル・学参だけでなく、海外向けの商品から玩具まで、幅広い分野をあつかっていることは、くもん出版で働く魅力のひとつかもしれません。まったく違った視点でものづくりにとりくむメンバーが意見交換することで、アイデアや創発がうまれてきます。また、ジャンルの幅が広いので、Dさんなら児童文学、私なら絵本といったように、それぞれ軸足はどこかにおきながらも、さまざまなものづくりのチャレンジを楽しんでいる人が多いし、部としてもそれが奨励されていますよね。

C:そうですね。最近の取り組みとして、「STEAM(スティーム)教育」や「リカレント教育」というテーマで玩具と編集、北米メンバーもいっしょにユニットを組んで、調査や意見交換をしたり、新たな企画に対してアイデアを出し合ったりしています。
それから、私がいいなと思っている組織風土として「先義後利」があります。先に人として正しい道を歩んで、その後に利益がついてくるという考え方ですが、エンドユーザーのために、私たちにしかできないことをするというスタンスが好きです。

D:先義後利が当たり前という組織風土は僕も好きですね。子どもにむけてなにかをつくるというのは、カッコよくいえば、世界平和につながることだと思ってますし(笑)。絵本や児童書といったモノづくりを通して、次世代に伝えたいことをカタチにできるところは、ある意味社会に貢献しているのかな、なんて考えたりもします。

個々を尊重し合い
応援し合える関係性が魅力


会社の魅力について
(福利厚生や働き方など)


A:くもん出版は、人間関係がとても良好な印象があります。入社当初から言いたいことを言えていますし、社長も“さん”付けなのでとても距離が近い。そもそも社長室がありませんから。

B:僕も風通しの良さは感じます。それぞれがキャリア関係なくフランクなので、遠慮せずに意見も言えています。たとえば国内で英語を学ぶための商品を企画・編集する時には、すぐにアメリカのスタッフにも直接聞けるので、そのネットワークは本当に心強い。

C:働きやすさや居心地の良さも実感しています。私は、子どもを産む時に辞めるという選択肢はありませんでした。先輩たちも、積極的に産休・育休を取得して復帰していたので、何ら不安もなく安心して復帰できました。期間も長くて、2年(最長3年)は子育てに専念できるところも素敵です。

A:KUMONグループの出版社として、子育ての経験を仕事にいかせることは魅力のひとつですが、一方で子どもがいてもいなくても、多様性が尊重されていると感じます。フレックス制度も導入されて、1ヶ月の所定の勤務時間を満たせば、1日1日のスケジュ―ルは私生活とのバランスをとりながら個々のメンバーが柔軟にコントロールできるようになりましたね。

B:僕は、スマイルマミー制度を利用していました。毎月子育ての取り組みのレポートを提出すると、自社の絵本・教材や知育玩具を定期的に無料購入できるんです。目の前でまだ幼い自分の子どもが、くもんの絵本やカードなどをジーっと集中して見ている姿を目の当たりにして、改めて良い商品を扱っているのだなと実感します。

D:みなさんの話しを聞いていてやっぱり働きやすい職場だなと感じます。年齢や性別はもちろん、キャリア関係なくみんなが和気あいあいと話せる、今みたいな雰囲気が僕は好きです。

世の中に新しい価値を提供し
自らの夢も実現する力


これからの目標やチャレンジしたいこと

A:くもん出版は、30年以上前にパイオニアとして開発した幼児ドリルや、社会現象になった「大人のドリル」など、それまで世の中になかったジャンルをうみだすことで成長してきた会社だと思っています。今、教育や学びをめぐる状況が大きく変化する中で、オリジナリティあふれる提案を、本づくりを通して世の中に投げかけるような仕事ができたらと、チームリーダーとしては考えています。
編集者個人としては、やっぱりこの仕事をしているのでベストセラーを生み出したいとか、科学絵本や写真絵本など新しいジャンルに挑戦したいとか、2歳のわが子が楽しんで学べる本をつくりたいとか、いろいろと野望があります!

B:僕は、海外向けのドリルなどの問題を組み立てるのが楽しいので、さらに海外の子どもや先生たちの反応をみて、工夫をこらしていきたい。これまでは北米向けのものが多かったのですが、最近はロシアや韓国に向けた製作も取り組んでいます。いろいろな国にくもん出版の商品を広げていきたいです。

実は、もうひとつ働き方の面で“家族との時間を増やしたい”という想いがあったのですが、リモートワークやフレックスタイム制の導入で叶いました。多くの仕事は自宅で進めることができるようになり、家族そろって夕食をとる生活が日常となりました。

A:こうしてオフィスで会うの、すごく久しぶりですもんね(笑)

C:私も、育児と両立しながら働けているので、プライベートは充実しています。そんな日々の中で、自社商品でも遊ばせていますが、さらに子どもが夢中になる玩具をつくることが目標です。それから、プログラミング教育や科学教育で注目されているSTEAM(スティーム)教育を玩具でも考えていて、今はまだすごく需要が高いわけではないのですが、今後その分野の商品を普及させ、軌道にのせたいと思っています。

D:僕は、新しいモノをつくるときには、なにかひとつでも新しいことをしたいというのがあって。児童書も教材もそうですけど、読者に良い反応をもらった時がなによりも楽しいのでこれからも追求し続けたいですね。

C:ほんと、それに勝るものはありませんよね。何年たっても飽きないですし。

D:そうなんですよね。ひとつとして同じ過程でつくられる本はなくて。ゼロのところからデザイナーさんや作家さん、画家さんといったさまざまな方たちと関わりながらカタチにしていくことがたまらなく面白い。僕が最初に描いていたものより、ずっと良くなっていることに、毎回感動してしまいます。本当に面白い仕事ですね。